突然ですが、お気に入りのTシャツメーカーはありますか?
世界中の誰もが必ず何着かは持っているだろうTシャツ。
ブランドTシャツでかっこよくキメるのもいいですが、無地のTシャツ1枚をさらりと着こなすのがおしゃれ上級者。
この記事では、古くから愛されるTシャツの定番メーカーを紹介しています。
暑い夏には何枚あっても困らないTシャツ。
自分のお気に入りの「定番」を見つけてみてください。
定番メーカーは丈夫でリーズナブルな製品ばかりなので、大人買いにもおすすめです。
知っておきたいTシャツの基礎知識
生地の厚さ(オンス(oz))
「オンス(oz)」は、生地の重さ=厚さを表す単位。
1oz=28.35gで、1平方ヤード(1yd=0.914m)あたりの生地の重さをozで表します。
Tシャツは3.5~7.0ozの重さが一般的で、5.0oz~がヘビーウェイトと呼ばれる厚手生地。
厚手のTシャツのほうが丈夫ですが、薄手のほうが上品に着こなせるので、女性がキレイに着こなすなら5.0oz以下がおすすめ。
男性でガシガシ着たい人や、女性でもストリート系のコーデに取り入れるなら5.6oz以上がおすすめです。
糸の種類
基本的に糸の種類まで選ぶことはそうないので、余談ですが、Tシャツに使われる糸には「カード糸」、「コーマ糸」、「セミコーマ糸」の3つが良く使用されます。
- カード糸
カーディング(短い繊維を約5%取り除く工程)を行った綿花を使用した、最も基本的な糸。シャリ感や涼感のあるラフな味わいが楽しめます。
4~5ozのTシャツによく使用されます。
- セミコーマ糸
カード糸からさらに約10%の不良部分を取り除いた糸。カード糸よりもなめらかで光沢がある糸に仕上がります。
5~6ozのTシャツによく使用されます。
- コーマ糸
丹念にカーディングして、カード糸から15~20%ほどの繊維を取り除き、良質な部分だけで仕上げた糸。ツヤがあり、毛羽立ちが少なく、やわらかで高品質。
6oz以上のTシャツによく使用されます。
オープンエンド糸とリングスパン糸
綿花の繊維はそのままだと短くて糸にできないので、ひっぱりながらより合わせて長い糸にします。
この繊維を糸にする作業を「紡績」といいますが、紡績によって作られた糸には「オープンエンド糸」と「リングスパン糸」の2種類があります。
- リングスパン糸
リング紡績機で作られた、ロープを作るように綿が撚ってある糸です。洗濯に強く、オープンエンド糸に比べるとしわになりにくく、光沢の良い生地に仕上がります。
日本製や中国製のTシャツのほとんどがリングスパン糸で作られています。
- オープンエンド糸
空気の力を使って撚(よ)りを加えて糸にするオープンエンド紡績機で作られた糸です。
繊維の空間に適度な空気を含んでいるため、ふっくらとボリューム感があります。
リングスパン糸のTシャツに比べると吸汗速乾性に優れていますが、耐久性ではリングスパン糸に劣ります。
アメリカでは多くのTシャツに用いられています。
天竺編みとフライス編み
生地の編み方にも色々な種類がありますが、一般的なTシャツに用いられる編み方は2種類。
- 天竺編み
よこ編みの最も基本的な編み組織で、「平編み」「メリヤス編み」とも呼ばれます。
表側のには縦方向の筋が見え、網目はV字型に、裏側の網目はやや粗く、半円状に見えるのが特徴。ヨコ方向への伸縮性が大きい編み方です。
- フライス編み
「リブ編み」「ゴム編み」とも呼ばれ、表・裏目ともに同じ編み目で生地の裏表がありません。横方向への伸縮性が高くフィット感が抜群の生地に仕上がります。
おすすめ定番Tシャツ10選
United Athle(ユナイテッドアスレ)
United Athle(ユナイテッドアスレ)は、1930年創業のキャブ株式会社のTシャツ、スウェットなどのブランド。
キャブ(株)は、元々は日本帝国陸海軍と逓信省の放出品を扱うアパレルブランドでした。
終戦後はアメリカ軍の放出品を扱い、その後、アメリカ製の洋服を分解研究して自社工場を作り、ミリタリー製品の製造を開始。
90年代以降、厚手で丈夫で1枚で着てもカッコいいアメリカ製のTシャツを、リーズナブルに製造するために1998年に生み出されたのがユナイテッドアスレです。
個人的にイチオシのメーカーで、Tシャツ、ポロシャツ、スウェット、パーカーを着ています。
生地がしっかりしていて伸びが少なく、ガシガシ洗っても全然悪くなりません。
カラー、サイズ、厚さのバリエーションが豊富なのも嬉しいですね。
毎年必ず1着買ってます。
Hanes(ヘインズ)
知らない人はいないほどTシャツメーカーの代名詞ともいえるHanes。
P.H.ヘインズとその弟ジョン・ウェスレイが1901年に紳士用アンダーウエアを製造する会社として創業。
瞬く間にアメリカ全土に広がり、1924年に赤いロゴが生まれ、世界中に広がっていきました。
Hanesといえば、リーズナブルで丈夫なパックTシャツ。
1947年に誕生したパックTは、それぞれに素材・織りの違いがある赤、黄、青の3種類があります。
種類も豊富で、アンダーウェアだけでなく、日常着としてのヘビーウェイトなTシャツも人気です。
Champion(チャンピオン)
1919年にニューヨーク州ロチェスターからニットの製造・販売から始まったチャンピオン。
アンダーウェアとしてのスウェットのオーダーを受けるようになり、このスウェットが米軍や大学で採用されスポーツウェアとして広まっていきました。
そんなチャンピオンの人気Tシャツといえば「T1011」(ティーテンイレブン)」。
1930年代に生まれたT1011は、何度かの改良を経て、ヘビーウェイトTシャツの代名詞とまで言われるようになりました。
素材調達・糸の選定・縫製等、全行程をアメリカで行い、MADE IN USAにこだわった、USコットンのドライタッチな感触や肌触りが最大の特徴です。
FRUIT OF THE LOOM(フルーツ オブ ザ ルーム)
FRUIT OF THE LOOM(フルーツ オブ ザ ルーム)は、160年以上の歴史を持つ、Hanesと並ぶアメリカのベーシックアパレル/アンダーウェアメーカーです。
アメリカのアンダーウェア、プリント用Tシャツ市場ではTOPブランドとしての地位を確立しており、この果実のロゴを知らないアメリカ人はいないと言われているほど。
CCI国際綿花評議会が認定した、世界的に評価された高品質なコットンだけを使い、厳しい基準に合格した綿製品にのみつけられる「COTTON USA」を採用。
ダブルステッチ縫製の首周りは、着用を重ねても伸びにくい仕上がりです。
近年はフルーツロゴのデザインが人気で、タグだけでなく、前面にプリントされたTシャツやキャップなど、幅広いアイテムも展開しています。
20年前に買ったフルーツ オブ ザ ルームのTシャツは、首周りが全く伸びてなくて、今も普通に着られるから驚き。
Anvil(アンビル)
1899年アメリカでアンダーウェアメーカーとして創業したanvil(アンヴィル)。
このロゴを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
主力のTシャツは1976年から製造を開始。
その後日本でも90年代頃に人気を博しましたが、徐々に衰退していき、2012年にはGILDANに買収されました。
現在はANVIL BY GILDANとして、ブランドを残しています。
リングスパンコットンなのでなめらかな肌ざわりですが、伸び止めテープが袖から首の後ろまで縫い付けらているため、耐久性にも優れています。
CROSS&STITCH(クロス・アンド・スティッチ)
CROSS&STITCHは、2003年に創業した東京のウェア総合メーカーフェリック株式会社のブランド。
元々は裏原ブームの頃、当時原宿にあった会社が国内アパレルメーカー向けに「CROSS STITCH OE1116」というTシャツを開発。
この会社が倒産した後、フェリック株式会社が引き継いでCROSS&STITCHが生まれました。
毛羽立ちの少ない生地のため、プリントがキレイに仕上がり劣化が少ないのが特徴。
また、ネックもタブルステッチなので伸びにくく、耐久性にも優れています。
黒いTシャツの名称が、「ブラック」ではなく「ディープブラック」と、他に比べて黒いことも特徴的です。
GILDAN(ギルダン)
GILDAN(ギルダン)は、Tシャツにおいて世界シェアNO.1の実績を誇るカナダのメーカーです。
1984年創業と、比較的新しいブランドですが、同じくTシャツブランドのAnvilを2012年に買収。
今や世界で年間10億枚のTシャツが売れているというすさまじいブランドです。
GILDANの製品は、「エコテックススタンダード100」の認証を受けています。
これは、「テキスタイル・エコロジー国際共同体」が定める、人体への有害物質が含まれていないことを保証した安全性と信頼性に優れた製品であることの証。
アメリカブランドにしてはシルエットがやや細め。
製品によってオープンエンド糸のものとリングスパン糸のものがあって風合いが変わります。
Goodwear(グッドウェア)
Goodwear(グッドウェア)は、1983年にアメリカのマサチューセッツ州エセックスで創業したブランド。
7.2オンスという超ヘビーウェイトのポケTが特に人気で、袖周りの太さが流行りのビッグシルエットにもマッチします。
カラー展開も豊富ですが、原色の明るい色みではなく、しわの入りによって色の見え方が変わるややくすんだナチュラルな色が程よくこなれた印象にしてくれます。
やや太めのチノパンに上品なサンダルを合わせて、大人っぽく着たいTシャツです。
CAMBER(キャンバー)
CAMBER(キャンバー)は1948年に生地の生産工場として発足して、Tシャツやスウェットなどを製造。
その後1992年にCAMBERブランドを立ち上げました。
生産はもちろん、生地やパーツの細部に至るまで、「Made in U.S.A.」にこだわり、一貫してヘビーウェイトを追求。
Goodwearを超える8オンスの超肉厚Tシャツは、ヘビーウェイト好きにはたまらない逸品です。
SUNSPEL(サンスペル)
Tシャツといえばアメリカというイメージですが、SUNSPEL(サンスペル)はトーマス・ヒルが1860年に創業した英国最古のアンダーウェアブランド。
ニューディゲイトの繊維工場で初期に生産された製品のなかには、チュニックやアンダーシャツがあり、これが世界で初めて作れたTシャツだと言われています。
SUNSPELのTシャツの魅力は何といっても着心地の良さ。
SUNSPELの代表鄭な素材「QUALITY 82:ジャージー」は、柔らかさを保つために手摘みされた最高級の超長綿を使用。
それを不純物をとりのぞくために梳(す)いてから束ね、強度となめらかさが出るよう撚(よ)りをかけ、さらに綿糸を二本撚り合わせ、ガス焼きすることで残った不純物をとりのぞく、という恐ろしく丁寧な製法で仕上げています。
ちなみにSUNSPELの製品は、ほとんどが西インド諸島の限られた島からしか産出されない、シーアイランドコットン(海島綿)という希少なコットンを使用。
全世界のコットンの0.0004%という希少さ!
最高品質のTシャツを求めるなら是非一度試してみたいTシャツです。